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株と決算のおしゃべり日記
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配当+優待で実質利回りが高いお得銘柄3選

教授、配当と優待を合わせるとお得なんですか?

最近SNSで「配当+株主優待で実質利回り○%!」って投稿をよく見かけるんですけど、本当にそんなにお得になるんですか?

いいところに気づいたね。配当だけを見て投資するのも大事だけど、株主優待を含めて考えると“実質利回り”がぐっと上がることがあるんだよ。

じゃあ、配当利回りがそんなに高くない株でも、優待を足したら実はお得!ってこともあるんですね?

その通り。たとえば外食企業だと食事券、通信会社だとカタログギフトなど、優待の金額を加えると「配当+優待=実質利回り」が見えてくる。

でも教授、優待って「もらっても使わない」って人もいませんか?

うん、それも大事なポイントだね。優待の価値は“自分にとって使えるかどうか”で変わる。だから実質利回りを計算するときは、実際に消費できる価値として見積もることが大切なんだよ。

配当+優待で実質利回りを考える時代

株式投資の魅力のひとつが「配当金」と「株主優待」です。
配当は企業が利益の一部を株主に還元するもので、現金収入として得られる安定感があります。一方、株主優待は自社商品やサービス券など、生活に直結する形で株主に還元される仕組みです。

ここ数年、投資家の間で注目されているのが 「実質利回り」 という考え方です。
これは、単純な配当利回りだけでなく、株主優待の金銭的価値を加えて計算した利回りのこと。たとえば100株保有して配当が3,000円、優待が3,000円なら、合計6,000円を基準に利回りを算出するわけです。

なるほど!数字で見えると一気にわかりやすいですね。

そうなんだ。実質利回りを考えれば「株価の割にどれくらいのリターンがあるか」がよりリアルに見えてくる。

実質利回りが注目される理由

  1. 生活に直結するお得感
    優待で食費や通信費が浮けば、家計に直結するメリットがあります。
  2. 配当が低めでも優待でカバー
    配当だけでは物足りない企業も、優待を加えると実質利回りが高まります。
  3. 投資を楽しむ要素
    優待をもらうことで「投資が趣味や楽しみ」になる投資家も多く、継続しやすくなります。

確かに「お金」だけより「お寿司券」とか「カタログギフト」の方がワクワクします!

そうだろう? 投資は長期戦だから、楽しみを感じられることも立派なメリットなんだよ。

一方で注意点もある

  • 優待は廃止されることもある
  • 自分が使わない優待は実質的な価値が下がる
  • 優待狙いで投資すると配当や業績を軽視しがち

あ、たしかオリックスも優待廃止しちゃったんですよね?

そう。だから「優待は永久に続く」とは考えない方がいい。配当と合わせて総合的に判断するのが鉄則なんだ。

本記事の流れ

本記事では、配当と優待を合わせて「実質利回り」が高いと注目される3つの企業を取り上げます。

  • 吉野家HD:日常使いできる食事券で実感度バツグン
  • イオン:生活密着型の代表格
  • すかいらーくHD:外食優待の王道、家族連れに圧倒的人気

それぞれの配当・優待内容と実質利回りを紹介しながら、投資初心者にも分かりやすく解説していきます。

わぁ、どれも生活に直結しててワクワクする銘柄ばっかり!

そうなんだよ。投資のリターンは「お金」だけじゃなく「生活の楽しみ」でもある。だから実質利回りを意識することで、投資の見え方が変わってくるんだ。

ここまでのまとめ
  • 配当+優待を合わせた「実質利回り」が注目されている
  • 生活に直結するお得感がモチベーションになる
  • ただし優待廃止リスクや「使えるかどうか」も考慮が必要
目次

実質利回りとは?計算方法をわかりやすく解説

株式投資を考えるとき、多くの人は「配当利回り」だけに注目します。配当利回りは「年間配当金 ÷ 株価」で求められる単純な指標で、株価に対してどれくらいの配当を得られるかを示すものです。

しかし、日本株には配当だけでなく「株主優待」というユニークな制度があります。これを組み合わせて考えると、実は「実質的な利回り」がもっと高くなる場合があるのです。これが 実質利回り です。

つまり、配当利回りに「優待の金額」を足して計算するってことですね?

その通り。計算式はこんな感じだよ。

実質利回り = (年間配当金 + 優待の金銭的価値) ÷ 株価 × 100

たとえば、株価2,500円の株を100株(投資額25万円)保有したとします。年間配当金が3,000円、さらに年間優待券が4,000円分もらえるとすれば、合計7,000円のリターンです。
この場合の実質利回りは、7,000円 ÷ 250,000円 × 100 = 2.8% になります。配当利回りだけなら1.2%にすぎなかったとしても、優待を含めれば約2倍以上の数字になるのです。

なるほど!実質利回りって“隠れたお得さ”を見える化する計算なんですね。

そういうこと。特に外食や小売企業は優待の価値が高く、配当だけでは目立たなくても「実質的には高利回り」と評価できるケースが多いんだ。

実質利回りを考えるときの注意点

ただし、計算上はお得に見えても、いくつかの注意点があります。

  • 優待の廃止リスク
    最近ではオリックスやJTのように、長年続いていた優待が突然廃止されるケースがあります。企業の負担や制度の見直しが理由で、未来永劫続くわけではありません。
  • 優待の利用価値は人それぞれ
    例えば外食優待券をもらっても、近くに店舗がなければ使いにくいでしょう。使わなければ実質利回りはゼロと同じです。
  • 配当と比べると現金性に劣る
    配当金は現金で自由に使えますが、優待は形や用途が限定されます。あくまで「生活に役立つかどうか」で判断することが重要です。

たしかに「使える優待」じゃないと意味ないですね。

そう。実質利回りはあくまで参考指標であって、「自分にとって価値があるか」を必ず考えよう。

お得銘柄① 吉野家HD(9861)

次に、実質利回りで注目される銘柄のひとつ、吉野家ホールディングス(9861) を見ていきましょう。

基本情報

  • 株価:約3,000円(執筆時点の参考値)
  • 配当利回り:約1.3%前後
  • 株主優待:食事券(100株保有で年間4,000円分、年2回に分けて発行)

配当は控えめですが、優待内容が非常に魅力的です。100株を持っているだけで、吉野家やグループ店舗(はなまるうどん、ステーキのどんなど)で使える 年間4,000円分の食事券 がもらえます。

年間4,000円分って、牛丼並盛なら10杯以上食べられる計算ですね!

その通り。普段から吉野家を利用する人なら、生活費の節約にも直結する。配当1.3%に加えて優待4,000円を加味すると、投資額に対して実質利回りは3%前後になるんだ。

スクロールできます
保有株式数優待内容(1回あたり)年間合計(2回分)
100株~199株500円サービス券×4枚(2,000円分)500円券×8枚(4,000円分)
200株~999株500円サービス券×10枚(5,000円分)500円券×20枚(10,000円分)
1,000株~1,999株500円サービス券×12枚(6,000円分)500円券×24枚(12,000円分)
2,000株以上500円サービス券×24枚(12,000円分)500円券×48枚(24,000円分)

配布・発送スケジュール

  • 判定基準日:2月末・8月末
  • 発送時期:2月末分 → 5月上旬、8月末分 → 11月中旬
  • 例:2025年2月末分は2025年5月7日(水)に発送済み

利用可能店舗

  • 吉野家
  • はなまるうどん(讃岐うどん)
  • 千吉(カレーうどん)
  • 鶏千(親子丼・から揚げ)
  • 炒王(肉あんかけチャーハン)
  • ばり嗎(最強トロ炊きとんこつ・鶏ガラ醤油)
  • とりの助(丸鶏醤油ラーメン)
  • 風雲丸(石焼濃厚つけ麺)
  • キラメキノトリ(鶏白湯ラーメン・台湾まぜそば)

出典:吉野家HD株主還元方針

吉野家の強みと背景

  1. 生活密着型の優待
    「日常の外食に使える」という即効性の高いメリットがあります。家計の外食費を抑えられるため、投資の実感が強いのも魅力です。
  2. 安定したブランド力
    吉野家は牛丼チェーンの代表格で、根強い人気があります。加えて、近年は健康志向のメニューや女性客向けの商品展開も進めています。
  3. 業績回復の兆し
    コロナ禍で外食産業は打撃を受けましたが、吉野家はテイクアウト需要やデリバリーサービスの強化で回復を進めています。

そういえば、最近サラダ牛丼とか新しいメニューも出てますよね。

うん、消費者の嗜好に合わせて柔軟に変化しているのも強みだよ。

投資家にとっての魅力と注意点

  • 魅力
    優待の実用性が高く、外食好きには非常にお得。家計に直結する「見えるリターン」があるため、初心者投資家にも人気。
  • 注意点
    配当自体は控えめなので「高配当株」とは言いにくい。あくまで優待を含めての実質利回りで見るべき銘柄です。また、原材料高や人件費上昇など外食産業全体の課題も抱えています。

なるほど。優待がなければあまり魅力的には見えないけど、普段使う人にはすごくありがたい株なんですね。

その通り。「自分の生活にどれだけフィットするか」が吉野家株の価値を左右するんだよ。

お得銘柄② イオン(AEON)

次は日本各地にあるイオン(AEON)についてみていきます。

基本情報

  • 株価:約1,800円(執筆時点の参考値)
  • 配当利回り:約0.66%前後
  • 株主優待:イオンオーナーズカード、3年以上継続保有、1,500株以上所有でイオンギフトカードを進呈。

イオンは全国各地に店舗を展開している日本最大級の小売企業グループです。株主優待として有名なのが「オーナーズカード」。このカードを提示すると、買い物代金の 3%〜7%がキャッシュバック されます(保有株数に応じて還元率が変動)。

さらに、株主は「株主ご優待専用返金引換証」に基づいて半年ごとにキャッシュバックを受け取ることができるため、生活必需品をイオンでよく購入する家庭にとっては、実質的な家計の節約につながります。

教授!このオーナーズカード、すごくお得ですね。毎週末イオンに行く私にはピッタリかも!

その通り。生活に密着している優待ほど、恩恵を実感しやすいんだ。特に子育て世代は食料品や日用品の出費が大きいから、この優待が家計を支えてくれるはずだよ。

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株主優待内容(オーナーズカードキャッシュバック)

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保有株式数キャッシュバック率その他特典
100~499株3%イオンラウンジ利用、シネマ割引、感謝デー5%割引等
500~999株4%同上
1000~2,999株5%同上
3,000株以上7%同上

イオンギフトカード(長期保有特典/2月末権利)

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保有株数3年以上継続保有時 ギフトカード金額
1,000株~1,999株2,000円分
2,000株~2,999株4,000円分
3,000株~4,999株6,000円分
5,000株以上10,000円分

参照:イオン株主優待制度

配当+優待の実質利回り

イオンの配当利回りは現在約2%前後と比較的安定しています。これにオーナーズカードの還元を加えると、実際には3%〜4%台の実質利回りが期待できます。

特に月数万円規模で買い物をしている家庭では、年間キャッシュバック額が数千円から数万円にもなり、「優待の力」を強く感じられるでしょう。

数字だけじゃなく、実際に家計が助かるのは嬉しいですね

そうだね。投資というより“日常生活に活かすための資産運用”という感覚で持てるのが、イオン株の大きな魅力なんだ。

投資初心者におすすめできる理由

  • 全国に店舗があり、優待が使いやすい
  • 配当と優待を合わせた実質利回りが魅力的
  • 長期保有でキャッシュバック率アップ
  • 日常生活で実感できるため投資のモチベーションにつながる

これなら投資初心者でも安心して始められそうです!

うん、イオン株は“投資を身近に感じられる入口”としてもおすすめできる銘柄だよ。

お得銘柄③ すかいらーくHD(3197)

最後に紹介するのは、外食優待の定番 すかいらーくホールディングス(3197) です。ガストやバーミヤン、ジョナサンなど、全国的に馴染みのある外食チェーンを展開しており、株主優待の人気ランキングでは常連です。

基本情報

  • 株価:約2,982円(執筆時点の参考値)
  • 配当利回り:0.6%(執筆時点の参考値)
  • 株主優待:食事優待カード(100株で年間4,000円分、300株で年間10,000円分など保有株数に応じて増額)

配当はほとんど出ないけど、優待がすごいんですよね?

その通り。すかいらーく株は“優待で実質利回りを稼ぐ”タイプの典型だよ。

株主優待内容(電子チケット)

保有株式数優待券(電子チケット)額面(年間)発送時期
100株~299株2,000円分(1,000円×2回)6月末:9月中旬、12月末:翌年3月中旬
300株~499株5,000円分(2,500円×2回)同上
500株~999株8,000円分(4,000円×2回)同上
1,000株以上17,000円分(8,500円×2回)同上

参照:すかいらーくHD株主優待制度

受け取り・利用方法

  • 2025年9月発送分より「株主優待券(電子チケット)」に変更
  • 配信された電子チケットをスマホで提示して利用可能
  • 当社グループ店舗(ガスト、バーミヤン、ジョナサン、しゃぶ葉、夢庵、ステーキガスト等)で利用可

すかいらーくの強み

  1. 全国に広がる店舗網
    郊外から都市部まで幅広く展開しているので、優待を使える人が多い。
  2. ファミリー層に人気
    優待券を家族での外食に使えるため、家計に直結するお得感がある。
  3. 投資初心者にも人気
    株価が比較的手頃で、100株単位から優待をもらえるため、初めての優待投資として選ばれやすい。

家族でファミレスに行く人にとっては、すごく助かりますね!

そうだね。配当ゼロでも優待だけで2%以上の実質利回りを得られる。家計を助ける“実感型優待株”なんだよ。

実質利回りの試算

株価2,980円で100株(投資額30万円)の場合、年間4,000円分の優待カードがもらえます。

  • 配当:18.5円
  • 優待:4,000円分

合計リターンは5,850円。投資額に対して 実質利回りは約2% です。
配当がなくても、優待だけでしっかりと利回りを確保できるのがすかいらーくの魅力です。

教授、外食好きの人なら“実質配当株”みたいに使えますね!

そうなんだ。すかいらーく株は“お得に外食できるクーポン”と考えると、投資を楽しめるんだよ。

注意点

ただし、すかいらーくにも懸念点はあります。

  • 業績が低迷すると優待制度の縮小や改悪リスクがある
  • 外食産業は原材料高や人件費上昇の影響を受けやすい
  • 優待券を使わない人にとっては価値がゼロ

なるほど…優待が続くかどうかは業績次第なんですね。

その通り。投資家としては「優待のありがたさ」と「業績リスク」を天秤にかけて判断することが必要だよ。

実質利回りで見るときの注意点

実質利回りは「配当+株主優待」を合わせた魅力的な指標ですが、数字だけを鵜呑みにして投資すると落とし穴にはまることもあります。ここでは投資家が必ず意識しておきたい注意点を整理します。


1. 優待廃止・改悪リスク

株主優待はあくまで企業の“サービス”です。業績悪化や制度の見直しにより、突然廃止されたり内容が縮小される可能性があります。

教授、オリックスが優待を廃止したニュースを見たとき驚きました!

あれは象徴的だったね。長年続いていた優待でも、企業にとって負担が大きければ見直される。だから「優待ありき」で投資すると痛い目を見る可能性があるんだよ。

2. 優待を使わなければ無価値

実質利回りを計算するとき、優待を額面通りにカウントしてしまいがちです。しかし、実際に使わなければ価値はゼロです。

たとえば私、地方に住んでるから「都会のレストラン限定優待券」が届いても使えないかも…。

そういうケースは珍しくない。だから投資する前に「自分や家族が実際に使えるかどうか」を必ず確認することが大切だよ。

3. 配当の安定性を見極める

優待に目が行きがちですが、投資の本質はやはり配当の持続性にあります。業績が安定していない企業は、優待どころか配当すら減額されるリスクがあります。

配当って、会社が稼げてないとすぐに減っちゃいますよね?

その通り。だから財務基盤や利益成長の見通しを確認するのが重要なんだ。特に外食や小売は景気や原材料高の影響を受けやすいから注意が必要だね。

4. 株価変動リスクを忘れない

実質利回りが高く見えても、株価が下がれば元本が大きく減る可能性があります。仮に配当+優待で年5%のリターンを得ても、株価が1年間で10%下落すればトータルではマイナスです。

あ、やっぱりそこが怖いんですよね…。優待や配当をもらえても損した気分になりそう。

だから投資判断は「利回り」だけじゃなく、企業の将来性や株価水準を含めて総合的に考える必要があるんだ。

5. 税金の存在を意識する

配当には所得税・住民税がかかり、20%ほど差し引かれます。一方で株主優待には税金はかかりませんが、現金化が難しいため使い勝手が違います。

なるほど!配当は税金で減るけど、優待はそのままの価値で受け取れるんですね。

そういう違いもある。だから実質利回りを考えるときは「税引き後配当」と「優待の利用価値」を分けて考えるのがプロの視点なんだよ。

6. 他の投資機会との比較も忘れずに

実質利回りが高い株を選ぶことは魅力的ですが、それだけに偏ると分散投資の観点を失います。NISAや投資信託など他の選択肢と比較しながらバランスを取ることが重要です。

つまり「優待が楽しいから全部優待株に!」は危険なんですね。

その通り。生活の楽しみを増やす意味で優待株を取り入れるのは良いけれど、ポートフォリオ全体のバランスを崩してはいけないんだ。

注意点を踏まえた投資の心構え

実質利回りは投資を楽しくする魅力的な考え方ですが、それに振り回されるのは危険です。

  • 優待はいつでも改悪・廃止のリスクがある
  • 実際に使える優待かどうかがポイント
  • 配当や株価の安定性も必ず確認する
  • 税引き後のリターンで冷静に判断する
  • ポートフォリオ全体で分散を意識する

なるほど…数字だけじゃなく「本当に自分に価値があるか」で考えることが大事なんですね。

その通り。実質利回りはあくまで“指標”であって、投資の答えではない。これをどう活かすかが投資家の腕の見せ所なんだ。

ここまでのまとめ
  • 実質利回りは便利な指標だが、鵜呑みは危険
  • 優待の廃止や改悪、利用価値の有無を見極める必要がある
  • 配当・株価変動・税金・分散投資といった要素も加味して総合判断する

まとめ|配当+優待は投資を楽しむ仕掛け

ここまで「吉野家HD」「イオン」「すかいらーくHD」という3つの銘柄を例に、配当と株主優待を合わせた“実質利回り”の考え方を解説しました。

実質利回りを計算するときには、単なる数字以上に「自分にとって価値があるか」を考えることが重要です。吉野家やすかいらーくのような外食系優待は、家族で食事を楽しむ人にとっては大きなメリットですし、イオンのように普段の買い物がとてもお得になるものもあります。

一方で、優待は企業の都合で廃止や改悪される可能性があり、配当も業績によって上下します。つまり「永遠に続くお得」は存在しないのです。投資を判断する際は、配当・優待・株価水準・業績の安定性を総合的に見る必要があります。

教授、今日の話を聞いて「優待っておまけ」じゃなくて「投資を続ける楽しみ」になるんだってわかりました!

その通り。投資は数字の世界だけれど、楽しみや実感を得られることも継続するうえで大事な要素なんだ。

でももし優待が廃止されたらショックです…。

だからこそ、優待は「楽しみのスパイス」と考えるといい。メイン料理はあくまで配当と株価の成長。優待はそれを彩る“デザート”なんだよ。

なるほど!ご飯のあとのデザートなら、なくても生きていけるけど、あると嬉しい。そんな感覚ですね。

そうそう。そう考えれば「なくても落ち込まず、あれば楽しむ」くらいの気持ちで投資できるんだ。

じゃあ私もまずは生活で使える優待株から始めてみようかな。吉野家で牛丼食べながら配当もゲットするって、ちょっとワクワクします!

いいね。投資を“日常の楽しみ”に変えられる人は、長期投資で結果を出しやすいんだよ。

まとめ
  • 実質利回りは「配当+優待」で生活に直結するお得感を見える化する指標
  • 吉野家、イオンは日常使い、すかいらーくは家族外食向けで人気
  • ただし、優待は廃止リスクがあり、配当も業績次第で変動する
  • 「数字だけでなく自分の生活に役立つか」を基準に投資を考えるのが成功のカギ

次に株を探すときは「数字+楽しさ」で見てみます!

いいね。お得感が投資を長く続ける力になるから、ぜひ“配当と優待の二刀流”を意識してみよう。

ありがとうございます!じゃあ次はどんな“デザート”株を探しましょうか?

それは次の授業でのお楽しみ。投資の世界は、まだまだメニューが豊富だからね。

免責事項
本記事に記載された数値は決算短信や関連資料をもとにしていますが、四捨五入や単位換算により実際の公式発表値と若干異なる場合があります。
また、株式投資に関する見解はあくまで筆者の個人的な意見であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は読者ご自身の責任において行ってください。

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