MENU
株と決算のおしゃべり日記
教授と生徒
決算短信をやさしく&楽しく解説。教授と女子生徒が株の世界をナビします。
初心者も安心、投資の知識もコーヒー片手にどうぞ。

キャッシュ・フロー計算書(CF)の読み方をやさしく解説|投資に役立つ3つのポイント

キャッシュフローの読み方

PL・BSに続く“お金の流れ”の正体

この前は損益計算書(PL)と貸借対照表(BS)を見たけど、今日はついに“3つ目の決算書”だね。

3つ目ってことは……もしかして「キャッシュ・フロー計算書」ですか?

そう!通称“CF”。この書類はね、会社の「お金の呼吸」を見るものなんだ。

お金の呼吸……って、なんだか鬼滅の刃みたいな響きですね(笑)

ははは。だけど、あながち間違ってない。
企業も呼吸のようにお金を“吸って(稼ぎ)”“吐いて(使う)”を繰り返して生きてるんだ。
キャッシュ・フロー計算書を見ると、その“息づかい”がわかるんだよ。

なるほど……。でも、損益計算書(PL)にも売上とか利益とか載ってますよね?
それだけじゃダメなんですか?

そこが重要なところ!PLは“利益”を示すけど、“現金の動き”までは教えてくれない。
たとえば、商品を100万円で売っても「まだ代金をもらっていない」なら、PLでは売上だけど、CF上はお金が増えてないんだ。

あっ、たしかに……。
「売上=お金が入った」って思ってました!でも実際は、ツケとか掛け取引もありますもんね。

そう。つまりPLは“約束の数字”、CFは“実際の現金”を見るもの。
この違いがわかると、会社の本当の経営力が見えてくる。

あわせて読みたい
貸借対照表(BS)って何?自己資本比率の意味を初心者向けに解説 教授、前にPL(損益計算書)の読み方を教えてもらいましたよね。でも決算短信を見ていると「貸借対照表(BS)」っていうのも出てくるんです。あれって何なんですか? BS...
あわせて読みたい
損益計算書(PL)の読み方をやさしく解説|初心者向け投資ガイド 教授、最近「PLを読めるようになろう」ってよく聞くんですけど、そもそもPLってなんですか? いい質問だね。PLとは「Profit and Loss Statement」の略で、日本語では「...
目次

キャッシュ・フロー計算書とは?お金の動きを読む地図

キャッシュ・フロー計算書(Cash Flow Statement)は、企業の「お金の流れ」を3つの活動に分けて示したものです。
PL(損益計算書)が“どれだけ稼いだか”、BS(貸借対照表)が“何を持っているか”を示すのに対し、
CF計算書は“どのようにお金が動いたか”を明らかにします。

これを理解すると、企業の“実力”と“資金繰りの健全性”がわかるようになります。

キャッシュフロー計算書の3つの柱

キャッシュフローは大きく以下の3つに分かれます。

区分意味具体例
営業キャッシュフロー(営業CF)本業で稼いだお金の流れ商品販売による入金、仕入れ支払い、人件費など
投資キャッシュフロー(投資CF)設備投資や投資活動によるお金の流れ工場建設、機械購入、有価証券の売買など
財務キャッシュフロー(財務CF)資金調達・返済などの金融活動借入金の増減、配当金、株式発行など

たとえば、会社を“水槽”に例えると、営業CFは蛇口から入る水、投資CFは設備投資で出ていく水、財務CFは借金や配当の流れだね。

つまり、蛇口からどれだけ水(お金)が入って、どれくらい出てるかが見えるわけですね。

その通り!そして水槽の水が減りすぎると、会社は息ができなくなる。
だからCFを見ることは、“企業が今も呼吸できてるか”を確かめるようなものなんだ。

「黒字倒産」を防ぐカギ

実は、会社が黒字でも倒産することがある――これを「黒字倒産」といいます。
原因の多くは、キャッシュフローの悪化です。

  • 売上は順調でも、入金が遅れて現金が足りない
  • 投資をしすぎて資金がショートする
  • 借入返済や配当で現金が流出してしまう

こうした状況をいち早く見抜くのがCF計算書の役割です。

なるほど……。じゃあ、キャッシュフローを見ていないと「利益はあるのに倒産した!」なんてことも起きるんですね。

まさにその通り。PLやBSだけ見て「いい会社だな」と思っても、
現金が回っていなければ危険信号なんだ。

企業分析でのCFの重要性

投資家の世界では「キャッシュ・イズ・キング(現金は王様)」という言葉があります。
どれだけ業績が良くても、現金がなければ経営は続かない。

実際、プロのアナリストや機関投資家はCFを重視します。
営業CFがプラスで安定している企業は、

  • 本業でしっかり稼げている
  • 設備投資に余裕を持てる
  • 借入や資金調達に頼らない健全経営

こうした“本質的に強い会社”と評価されます。

一方で、営業CFがマイナス続きの企業は注意が必要。
売上があっても資金繰りが苦しい可能性があるため、
成長企業でも「投資CFとのバランス」を見ながら慎重に判断する必要があります。

投資を学ぶ人が最初にPLを見て、次にBSを理解するのは自然だけど、
本当の実力を測るにはCFを見ることが欠かせない。

たしかに、これを読んでるだけでも「CFって企業の生命線」って感じがします!

その感覚、正解だよ。
PLは“成績表”、BSは“財産表”、CFは“生きている証”。
この3つを一緒に読むことで、会社の“心臓の鼓動”が聞こえてくるんだ。

営業CF・投資CF・財務CFの違いをわかりやすく

キャッシュ・フロー計算書は、企業の活動を3つの区分で表します。
それぞれの流れを理解すると、「この会社はどんなお金の使い方をしているか」が見えてきます。

① 営業キャッシュフロー(営業CF)

営業CFは、企業が本業で稼いだお金の流れを示します。
たとえばスーパーなら「商品を仕入れて売る」、メーカーなら「原材料を買って製品を販売する」。
こうした本業からの入出金が営業CFです。

営業CFがプラス(黒字)であれば、本業で安定して現金を生み出している証拠。
逆にマイナス(赤字)なら、いくら売上や利益があっても「お金が減っている」状態です。

例:営業CFの読み方

  • 売上高が伸びているのに営業CFが減っている
     → 売掛金(未回収)が増えている可能性あり。入金が遅れているかも。
  • 営業CFが増加している
     → 仕入れや人件費などのコストを抑え、資金効率が改善している。

営業CFは会社の“血液循環”だよ。止まったら生きていけない。
どんなに投資しても、最終的に本業で現金を生み出せるかがすべてなんだ。

つまり、投資家は「営業CFがプラスで安定しているか」を必ず確認すべきなんですね。

そう。黒字の企業でも営業CFがマイナスなら要注意。
利益だけを見て安心するのは危険なんだ。

② 投資キャッシュフロー(投資CF)

投資CFは、企業が将来のためにお金を使っているかどうかを示します。
設備投資や研究開発、M&A(企業買収)などがここに含まれます。

一般的に、投資CFは「マイナス」である方が健全です。
なぜなら、成長のために新しい設備や技術にお金を使うのは前向きな支出だからです。

例:投資CFの読み方

  • 投資CFがマイナス(設備投資が多い)
     → 成長に向けて積極投資中。ただし、営業CFとのバランスを確認。
  • 投資CFがプラス(投資資産を売却)
     → 資金を確保する動き。再構築や事業縮小の可能性も。

投資CFを見ると、「この会社が未来にどんな賭けをしているか」がわかる。
たとえば半導体メーカーが数千億円の設備投資をしているとき、それは“未来への先行投資”だ。

じゃあ投資CFがマイナスでも、悪いとは限らないんですね。

その通り。投資CFは短期ではマイナスでも、将来的に営業CFを増やすための種まきなんだ。
投資と回収のサイクルを見抜くのが、CF分析の腕の見せどころだよ。

③ 財務キャッシュフロー(財務CF)

財務CFは、資金調達や返済、株主への配当など、金融活動に関わるお金の流れを示します。

たとえば銀行からの借入金、社債の発行、株の新規発行、配当金支払いなどがここに含まれます。
財務CFがプラスなら「資金を調達している」、マイナスなら「返済や配当をしている」状態です。

例:財務CFの読み方

  • 財務CFがプラス
     → 借入や株式発行で資金を増やしている。成長期や投資拡大中に多い。
  • 財務CFがマイナス
     → 借入返済や配当で資金を支出。安定成長企業に多いパターン。

ということは、財務CFは「お金をどうやって集めて、どう返してるか」がわかるんですね。

そう。企業を人間にたとえるなら、財務CFは“血を作る骨髄”のようなもの。
ここが安定している企業は、資金調達力が高く、経済の変化にも強いんだ。

投資家が注目すべき3つのキャッシュフローポイント

キャッシュフロー計算書の3区分を理解したところで、
実際に投資家がどこを見れば良いかを整理してみましょう。

① 営業CF > 投資CF

まず基本となるのが「営業CF > 投資CF」。
つまり、本業の稼ぎで投資資金をまかなえているかです。

営業CFがしっかり黒字で、そこから設備投資をしている企業は健全です。
逆に、営業CFが赤字なのに投資CFがマイナス続きの場合、
借金や株式発行に頼って資金を回している可能性が高くなります。

これは家庭にたとえると、給料(営業CF)で生活費(投資)をまかなっているかどうか。
もし給料より支出が多ければ、貯金(資産)が減るか借金が増える。企業も同じなんだ。

② 営業CFが安定しているか

企業の安定性を見るうえで、営業CFがプラスで推移しているかは極めて重要です。
赤字と黒字を繰り返す企業は、資金繰りが不安定で経営リスクが高い傾向にあります。

たとえば、製造業なら原材料価格の変動、サービス業なら景気動向に影響されやすいため、
過去3〜5年の営業CFの推移をチェックするのがポイントです。

やっぱり長く見ないとダメなんですね。1年だけプラスでも安心はできないと。

その通り。キャッシュフローは“体質”だから、短期ではごまかせないんだ。

③ フリーキャッシュフロー(FCF)の確認

最後に押さえておきたいのが「フリーキャッシュフロー(FCF)」です。
これは、営業CFから投資CFを差し引いた“自由に使えるお金”のこと。

FCFがプラスなら、企業は本業で稼いだお金で投資を行い、なお余裕がある状態。
そのお金を配当や自社株買い、借入返済などに回せます。
逆にマイナスなら、資金繰りの悪化や過剰投資の可能性があります。

フリーキャッシュフローは、投資家にとって“企業の余力”を測るバロメーター。
ここがプラスで安定している会社は、長期で安心して持てるね。

CFって数字の羅列に見えてたけど、
実は会社の性格とか生活スタイルまで見えてくるんですね。

うん、いい表現だ!
PLが「成績表」、BSが「財産表」なら、CFは「生活日記」。
会社のお金の使い方がそのまま性格として現れるんだよ。

キャッシュフローが悪化している企業のサインとは?

キャッシュフロー計算書を読めるようになると、
「この会社、危ないかも…」という兆しをいち早く察知できるようになります。
では、どんなサインを見逃してはいけないのでしょうか。

① 営業CFが連続でマイナス

もっともわかりやすいのが、営業キャッシュフローの赤字が続いているケースです。
これはつまり、「本業で現金を稼げていない」ということ。

たとえば、あるアパレル企業が流行に乗れず在庫を抱えた結果、
売上は減少、さらに仕入れ費用だけが増えてしまう。
このような状況では、PL(損益計算書)上は黒字でも、
実際には現金がどんどん出ていくため、営業CFはマイナスに転落します。

営業CFが赤字なのに、見た目の利益がプラスな企業は危険だよ。
数字の化粧をしていることもあるし、資金繰りの綱渡り状態かもしれない。

なるほど…黒字倒産の典型パターンですね。

そう。キャッシュフロー計算書は“現金ベースの真実”を教えてくれるんだ。

② 投資CFがプラスに転じている

投資CFがプラスというのは、資産を売却して現金を確保している状態です。
短期的には現金が増えますが、
設備の売却や事業縮小を意味することが多く、長期的にはマイナス材料になることも。

たとえば、業績悪化で不採算工場を閉鎖したり、保有不動産を売却したりする場合です。

それって、「苦しいから貯金を崩してる」みたいな感じですか?

まさにそれ。現金を作って一息つけるけど、将来の稼ぎ手段を削ってるんだ。
だから投資CFがプラスだからといって、必ずしも喜べない。

③ 財務CFの急増

財務CFが急激にプラスになっている場合も注意が必要です。
借入金を増やしたり、株式を発行して資金を調達したりしている可能性があります。
もちろん、成長投資のために資金を集めるケースもありますが、営業CFがマイナスなのに財務CFで埋めている場合、
それは「借金で息をつないでいる」状況です。

たとえば営業CFがマイナス100億円で、財務CFがプラス120億円だとする。
この場合、一見現金は増えているように見えるけど、実際は“借金で延命”してるだけだ。

見た目の現金が増えても、それが借金なら安心できませんね…。

その通り。CFを読むと、企業の「お金の出どころ」が見える。
どこから資金が来て、どこへ流れているのか。そこに経営の真実があるんだ。

④ フリーキャッシュフロー(FCF)の悪化

最後に見るべきは、フリーキャッシュフロー(FCF)
営業CFと投資CFを合算したこの数字がマイナスの場合、
会社は自由に使える現金が減っていることを意味します。

短期的な投資なら問題ありませんが、
数年にわたってFCFがマイナスの企業は、資金繰りが悪化している可能性が高いです。

つまり、営業CFが安定していて、FCFもプラスなら安心ってことですね?

その通り!
安定して“お金を稼ぎながら未来に投資し、なお余裕がある”――
それが理想的な企業の姿なんだ。

実例で学ぶ!健全なキャッシュフロー企業の特徴

キャッシュフロー分析は、単に数字を追うだけでは意味がありません。
“どんなバランスで現金が動いているか”を理解することで、本当に強い企業を見抜くことができます。

① 営業CFが安定してプラス

たとえば、キーエンス任天堂のような企業は、営業CFが常に安定してプラスです。
これは本業が強く、景気に左右されにくいビジネスモデルを持っているためです。

  • 任天堂:営業CFが毎年2,000億円超。新作ゲームやSwitch関連で強い収益基盤。
  • キーエンス:営業利益率50%超。受注型ビジネスで在庫リスクが小さい。

営業CFが安定している会社は、利益の質が高い。
いわば“現金を生むエンジン”がしっかりしているんだ。

たしかに任天堂って、景気が悪くてもあまり落ち込まない印象です!

② 投資CFがマイナスで、成長にお金を使っている

健全な企業は、将来のためにお金を惜しみません。
たとえば、トヨタ自動車は常に巨額の設備投資を行っています。
投資CFはマイナスでも、それは次の技術革新に向けた“前向きな赤字”です。

  • EV化・水素エネルギーへの設備投資
  • 自動運転技術やAI研究への支出

投資CFがマイナスというのは、未来を買っているということ。
企業が本気で成長したいと思っている証なんだ。

短期的にはお金が減っても、将来的には営業CFで回収できるようになるんですね!

③ 財務CFが安定している

財務CFが安定している企業は、資金調達に振り回されていません。
たとえば花王KDDIのように、自己資本比率が高く、
借入に依存しない経営をしている企業は、景気の波にも強いです。

  • 花王:自己資本比率が約60%、営業CFと配当が安定
  • KDDI:通信インフラの安定収益+増配で投資家から高評価

こういう会社は、長期保有でも安心できますね。

そう。特に長期投資では、“現金を生む力”と“お金の使い方の上手さ”の両立が大切だよ。

④ フリーキャッシュフロー(FCF)がプラス

最終的に投資家が注目すべきは、やはりフリーキャッシュフロー。
この数字が安定してプラスの企業は、配当・自社株買い・新規投資を同時にこなせます。

たとえばソニーグループは、近年エンタメ・半導体・金融事業で高い営業CFを確保し、
年間4,000億円以上のFCFを維持しています。

フリーキャッシュフローが安定している企業は、余裕がある。
だからこそ、株主にも還元できるし、挑戦もできるんだ。

たしかに、CFを見れば「守り」と「攻め」のバランスが見えてきますね!

まさにそれ。
CF分析は数字じゃなくて、企業の生き方を読むことなんだ。

まとめ|CFを見ると“企業の呼吸”が見えてくる

キャッシュ・フロー計算書(CF)は、一見するとただの数字の羅列に見えます。
けれど、その中には「会社がどう生きているか」というリアルな姿が隠れています。

PL(損益計算書)は“どれだけ儲けたか”、
BS(貸借対照表)は“何を持っているか”、
そしてCFは“お金がどう動いているか”を教えてくれる。

つまり、CFは企業の「生命活動そのもの」なんです。
利益よりも現金が先に尽きれば、会社は動けなくなる。
だからこそ、CFを読むことは、企業が健康に呼吸できているかを確かめることにほかなりません。

キャッシュフローで見える「企業の生き方」

CFを読み解くと、企業ごとに“性格”が浮かび上がります。

  • 営業CFが安定してプラス → 地に足の着いた堅実なタイプ
  • 投資CFが大きくマイナス → 成長意欲旺盛なチャレンジャー
  • 財務CFがプラス → 借入などで攻める成長期
  • FCFがプラス → 現金に余裕のある成熟企業

たとえば、任天堂のように営業CFが毎期安定してプラスの企業は、
本業の強さが経営を支える“安定型”。
一方で、トヨタやソニーのように投資CFを大きくマイナスにして、
未来への種まきを続ける企業は“成長志向型”。

CFを見ることで、利益の裏にある「お金の戦略」が見えてくるのです。

投資家が意識すべき3つの視点

これから株を選ぶうえで、キャッシュフローを活用する際のポイントは3つ。

1.営業CFの安定性
 本業でしっかり現金を生み出せているかを最優先で見る。
 これは“企業の体力”にあたる部分です。

2.投資CFと営業CFのバランス
 攻めすぎていないか、守りに入りすぎていないかを判断。
 “成長と安全のバランス”を見抜く目が求められます。

3.フリーキャッシュフロー(FCF)の推移
 自由に使えるお金が安定している企業は、配当や自社株買いなど
 “株主還元”がしやすく、長期投資に向いています。

株を選ぶとき、多くの人は「PERが低い」「配当が高い」みたいな数字ばかり見るけど、
実はCFのほうが“その企業が長生きできるか”を教えてくれるんだ。

たしかに、CFって「生きてるお金の流れ」って感じがしますね。
利益だけ見てたら、息してない会社を選んじゃいそうです。

その感覚は鋭いね。利益は化粧できても、キャッシュフローはごまかせない。
“現金の動き”こそが、企業の素顔なんだ。

“企業の呼吸”を感じる投資へ

投資の本質は、数字の羅列ではなく、
企業がどう稼ぎ、どう使い、どう成長していくかを理解すること。

キャッシュフローを見ることで、
その会社が「息をしているか」「無理をしていないか」「未来に向かっているか」がわかります。

そう考えると、CFってまるで心電図みたいですね。
波形が安定してれば健康で、乱れてたら危ない。

おお、それは名言だ。
キャッシュフローは“企業の鼓動”を映す心電図。
投資家は医者のように、その波を見て診断するんだよ。

じゃあ、CF分析ができるようになったら“企業ドクター”ですね!

その通り。
ただし、患者(企業)のカルテは数字だけじゃない。
業界動向や競合状況も診断材料に加えてこそ、本物の投資家になれる。

う〜ん、奥が深いですね……。でもなんか、CFを読めるようになったら
ちょっとカッコいいかも。

そうだね。
“決算書を読める人”は、“未来を読める人”でもある。
数字の中に企業の物語を感じられるようになったら、もう立派な投資家だよ。

キャッシュ・フロー計算書は、初心者にはとっつきにくい資料に見えます。
でも一度理解すると、PLやBSでは見えなかった「企業のリアルな動き」が手に取るようにわかります。

企業分析の最終ステップとして、CFを読む習慣をつければ、
「なぜこの企業が成長しているのか」「どこにリスクがあるのか」を自分の目で判断できるようになります。

それはまさに、“数字を超えて企業の心臓の音を聞く力”
この力を身につければ、長期投資でもブレない軸が生まれるはずです。

これでPL・BS・CF、三兄弟そろったね。
次に見る景色は、きっとまったく違って見えるよ。

はいっ!なんだか、数字がちょっと好きになってきました!
今度は「CFの美しい企業」を探してみます!

いいね。次の決算シーズンは、“企業の呼吸”を感じながら見てみよう。
きっと投資が、もっと面白くなるよ。


免責事項
本記事に記載された数値は決算短信や関連資料をもとにしていますが、四捨五入や単位換算により実際の公式発表値と若干異なる場合があります。
また、株式投資に関する見解はあくまで筆者の個人的な意見であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は読者ご自身の責任において行ってください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次