
教授〜!この前、友達が“ビットコイン買った!”って自慢してたんですけど、私にはちょっと怖くて…



ふむ、無理もないのう。ビットコインは価格変動が激しく、1日で数%、時には10%以上動くこともある。遊園地のジェットコースターのようなものじゃ



そうなんです!乗ったら楽しそうだけど、落ちたら怖い…。そんな私に合う“仮想通貨”ってあるんですか?



「あるぞ。“JPYC”じゃ。これは日本円と同じ価値を持つステーブルコイン。まさに“デジタル円”のような存在じゃ
JPYCとは?
JPYC(ジェーピーワイシー)は、日本円に1:1で連動するステーブルコインです。
裏付け資産は 日本国内の銀行預金や日本国債(JGB) で、発行主体は金融庁に登録した事業者。つまり、従来のビットコインやイーサリアムのような「値動きが読めない資産」とは違い、1JPYC=1円の価値を維持 することが大前提です。



教授!それって、銀行口座にある1円と同じってことですか?



ほぼ同じじゃ。ただ違うのは、JPYCはブロックチェーン上で動く“円”。インターネットで即時に送れるデジタル円だということじゃな
ビットコインや他の仮想通貨との違い
では、JPYCはビットコインなどとどう違うのでしょうか?初心者にもわかりやすく表にまとめてみます。
項目 | ビットコイン | JPYC |
---|---|---|
価格変動 | 激しい(数%〜数十%動く) | 常に1円=1JPYCで安定 |
裏付け | 需給のみ(発行上限2100万BTC) | 日本円預金・国債 |
規制 | 国ごとに異なる | 金融庁ライセンス下で発行 |
主な用途 | 投機、価値保存、国際送金 | 決済、海外送金、デジタル円の代替 |
リスク | 暴落リスク大、投機色強い | 日本円と同等、為替リスクほぼなし |



わあ、こうして見ると全然違いますね。ビットコインは投機的、JPYCは安定してる!



その通り。例えるなら、ビットコインはジェットコースター、JPYCは普通電車。速さや刺激はないが、安全に目的地に届けてくれるんじゃ
JPYCが注目される理由
1. 安心の裏付け
JPYCは、発行量と同じ金額の日本円や国債を裏付けとして保有しており、信頼性が高い。
2. 法的に認可された初の円ステーブルコイン
金融庁の資金移動業者ライセンスを取得した上で発行されるため、グレーゾーンが多い暗号資産の中で安心して利用できる。
3. 決済・送金の利便性
JPYCを使えば、個人間送金や海外送金を即時・低コストで実現できる。銀行を通さないため、手数料数百円〜数千円が数円程度になる可能性もある。
4. 日本円の国際化
現在、世界のステーブルコイン市場はUSDTやUSDCといった「ドル建て」が99%以上を占めています。もしJPYCが普及すれば、“デジタル円”が国際金融で存在感を持つきっかけになります。
JPYCが広まればどうなる?
- キャッシュレス決済の進化
- コンビニやECでJPYC払いが普及すれば、クレジットカードより安い手数料で決済できる。
- 小規模事業者にとってコスト削減効果が大きい。
- 国際送金の革命
- 現在は数日かかる海外送金が、数分で完了。しかも手数料は激安。
- 特に海外労働者が母国へ送金する場面で大きなメリット。
- 投資商品の多様化
- JPYCを担保に利息を得る「ステーブルコイン預金」的サービスも登場可能。
- リスクを抑えつつ利回りを狙える選択肢が広がる。
- 日本円の国際的地位の向上
- ドル一強のステーブルコイン市場において、円のシェアが拡大すれば、日本の金融政策や国債市場にもプラス効果。



教授、これってもしかして“世界で使える円”になるってことですか?



その通り。ドルに次ぐ“第二の国際デジタル通貨”としての可能性がある。もちろんまだ始まったばかりだがの
JPYCの課題も知っておこう
もちろん、JPYCにも課題があります。
- 普及まで時間がかかる
まだ実際の店舗やECサイトでの利用は限定的。普及にはユーザー教育やインフラ整備が必要。 - 規制の変化
日本や海外の法律が今後どう変わるかで、使いやすさや拡大スピードに影響する可能性あり。 - 信用リスク
裏付け資産はあるが、発行主体への信頼が前提。万一の経営問題には注意が必要。



つまり“安心はあるけど万能ではない”ってことですね



その通り。投資や利用にあたっては、常に情報をアップデートすることが大切じゃ
まとめ
JPYCは「仮想通貨は怖いけど、デジタル資産に興味はある」という人にぴったりの選択肢です。
- 日本円と1:1で連動
- 法的に認可されている
- 決済・送金での利便性が高い
という特徴から、安心してブロックチェーンの世界に触れる第一歩となります。
将来的には、「コンビニでJPYC払い」「海外送金にJPYC」「JPYCで利息運用」など、私たちの生活に深く根付く可能性があります。



教授、これなら私も“仮想通貨デビュー”できそうです!



うむ。JPYCはまさに“ブロックチェーン時代の日本円”。まずは少額から慣れていくとよいぞ