
先生……またやっちゃいました。



おや、その言い方は「決算でやられた顔」だね。



はい。決算が良さそうだと思って買ったら、翌日ドーンと下がって…。



うん、それはかなり“典型的”なパターンだよ。
決算シーズンになると、
「今回こそは!」
「決算プレイで一気に取り返したい!」
と意気込む投資家は多いですが、実際には決算で負け続けている人も少なくありません。



SNSでは「決算で爆益!」みたいな投稿も多いのに、私だけ負けてる気がして…。



安心していいよ。負けている人の方が圧倒的に多い。ただ、声が小さいだけなんだ。
決算は株価が大きく動くイベントです。
だからこそチャンスに見えますが、同時に初心者が一番ミスをしやすい場面でもあります。
特に多いのが、
- なんとなく良さそう
- 雰囲気が強い
- みんなが買っている
といった 「根拠があいまいなままの決算参加」。



決算で負ける人には、実は“共通するNG行動”があるんだよ。



えっ…それ知りたいです! できればもう負けたくないです…。
この記事では、
決算で負ける人がやりがちなNG行動を一つずつ分解して解説していきます。
まずは最も多い、そして一番危険なNG行動から見ていきましょう。
NG行動①|決算内容を見ずに「雰囲気」で売買する



まず一つ目のNG行動はこれ。



「雰囲気で買う」…ですか?



そう。しかも本人は“雰囲気だけ”だと気づいていないことが多い。
決算で負ける人にありがちなのが、
- 決算が良い「らしい」
- アナリスト評価が高い「みたい」
- SNSで期待されている
といった 間接情報だけで売買してしまうことです。



あ……それ、私かもしれません。



悪気はないんだけどね。情報を集めている“つもり”になってしまう。
■ 決算で本当に見るべきものを見ていない
決算発表では、企業は以下のような情報を出します。
- 売上高
- 営業利益
- 純利益
- 前年同期比
- 通期予想の修正
しかし、NG行動を取る人はこれらを実際に数字として確認していません。
代わりに見ているのが、
- SNSの要約
- ニュース見出し
- 他人の感想



これは“決算を見た”とは言わないんだ。



たしかに…ニュースタイトルだけで判断してました。
■ なぜ「雰囲気買い」は危険なのか?
理由はシンプルです。
株価は「事実」ではなく「市場予想との差」で動くから。
たとえば、
- 利益が前年より増えている
- 過去最高益を更新している
こうした“良い事実”があっても、市場がそれ以上を期待していれば、株価は下がります。



良い決算なのに下がるやつですね…。



そう。それを知らずに買うと「裏切られた」と感じてしまう。
■ 雰囲気売買の末路は「なぜ下がったか分からない」
雰囲気で買うと、株価が下がったときにこうなります。
- なぜ下がったのか分からない
- 自分の判断が正しかったのかも分からない
- 結果、損切りもできず放置
これが 決算負けループ の入り口です。



理由が分からない損は、次も同じ失敗を呼ぶ。



うわ…耳が痛いです。
■ NG行動を避けるための最低限ルール
初心者が決算で雰囲気売買を避けるためには、
- 決算短信の「サマリー」だけでも読む
- 前年同期比がどうなっているか確認
- 通期予想が据え置きか、修正かを見る
これだけで十分です。



完璧に読む必要はない。でも「数字を自分の目で見る」ことは大切だよ。



まずはそこからですね。次はどんなNG行動があるんですか?


NG行動②|「良い決算=株価は上がる」と思い込んでしまう



先生、これだけは今でも不思議なんですけど……。



うん、何かな?



利益が増えてるのに、なんで株価が下がるんですか?



それ、決算で負ける人が必ず一度はハマる“最大の勘違い”だよ。
決算で負ける人の多くが「良い決算=株価は上がる」と無意識に思い込んでいます。
しかし実際の株式市場では、この考え方はかなり危険です。
■ 株価は「結果」ではなく「期待との差」で動く
株価はテストの点数のようなものです。
- 80点 → 良い結果
- でも市場が90点を期待していたら → ガッカリ
この場合、株価は下がります。



市場はいつも“期待以上かどうか”で評価するんだ。



なるほど…自分の基準じゃダメなんですね。
たとえば、
- 前年比+10%の増益
- 過去最高益
一見すると素晴らしい決算でも、市場が「+20%はいくと思っていた」なら、それは失望材料になります。
■ 「出尽くし下げ」は失敗ではないが、誤解されやすい
良い決算なのに下がる現象を「出尽くし下げ」と呼びます。
これは、
- 決算前に期待で買われていた
- 決算で材料が出そろった
- 利益確定売りが一気に出た
という、ごく自然な流れです。



じゃあ、会社が悪いわけじゃないんですね?



その通り。会社は何も悪くない。でも株価は下がることがある。
ここでNGなのは、
- 「決算が良いのに下がった=おかしい」
- 「騙された」
と感情的になってしまうことです。
■ 良い決算でも下がりやすい典型パターン
初心者が覚えておきたいのは、次のようなケースです。
- 決算前に株価が急上昇していた
- アナリストの目標がかなり強気
- SNSで“神決算”と騒がれていた
これらが重なると、良い決算でも売られやすい 状態になります。



決算は“期待のピーク”になりやすい。



なるほど…盛り上がりすぎてたら要注意なんですね。
NG行動③|決算前に全力で仕込んでしまう



次のNG行動は、かなり致命的だよ。



うっ…なんだか嫌な予感がします。



決算前に「全力投資」してしまうことだ。
決算前は、結果が出るまで上か下か分からない“コイントス状態” です。
それにもかかわらず、
- 余力をほぼ使い切る
- 一銘柄に集中する
こうした行動を取ると、一度の失敗で大きなダメージを受けます。
■ 決算前は「最もリスクが高いタイミング」
決算発表は多くの場合、取引時間外に行われます。
そのため、
- 想定より悪い決算 → 翌朝ギャップダウン
- 損切りしようにも逃げ場がない
という事態が起こります。



寄り付きでいきなり下がってるやつですね…。



そう。これが一番心にくる。
■ 全力投資が招く心理的ミス
全力で仕込むと、冷静な判断ができなくなります。
- 「下がるはずがない」と思い込み
- 含み損を直視できない
- 損切りが遅れる
結果として、
小さな失敗が、大きな損失に変わる のです。



投資で一番怖いのは、値動きより“判断力の低下”だよ。



確かに…全力だと祈るしかなくなります…。
■ 決算前は「負けないためのポジション」が正解
初心者が決算前に意識すべきなのは、
- 負けても立ち直れる金額
- 下がっても冷静でいられる数量
です。
具体的には、
- 通常よりポジションを小さくする
- 決算前は見送る勇気を持つ
これだけでも、大きな失敗は避けられます。



決算は“参加しない”という選択肢も立派な戦略だよ。



それ、すごく救われます…。
NG行動④|決算後の急落に耐えきれずパニック売りしてしまう



先生……決算は悪くなかったはずなのに、株価が一気に下がって怖くなって売っちゃいました。



うん、それも決算で負ける人がよくやってしまう行動だね。
決算発表直後は、株価が大きく動きやすいタイミングです。
特に多いのが、寄り付き直後の急落を見て慌てて売ってしまうケース。
■ 決算直後の値動きは「感情」が混ざりやすい
決算発表直後の市場では、
- 短期トレーダーの売買
- アルゴリズム取引
- 利益確定の売り
が一気に重なります。
そのため、最初の数十分〜数時間の値動きは荒れやすい のです。



最初の値動きは“投票”みたいなもの。必ずしも企業の実力を表していない。



じゃあ、最初に下がったからといって失敗とは限らないんですね。
■ パニック売りが一番もったいない理由
パニック売りが問題なのは、
- 一番安いところで売ってしまう
- その後、株価が戻るケースが多い
という点です。
特に、
- 決算内容は悪くない
- 通期予想も維持されている
- 中長期の成長ストーリーが崩れていない
こうした銘柄は、数日〜数週間かけて株価が落ち着いてくることがよくあります。



怖くなって売ったあとに、株価が戻るのを見るのが一番つらい。



あります……あれ、本当にメンタル削られます。
■ 決算後は「売る前に確認する3つのこと」
決算後に株価が下がったときは、すぐ売る前に以下を確認しましょう。
- 決算内容は市場予想を大きく下回っているか
- 通期予想が下方修正されていないか
- 業績悪化が一時的か構造的か
これを確認せずに売るのは、地図を見ずに逃げ出すようなものです。
NG行動⑤|決算を「単発イベント」としてしか見ていない



最後のNG行動は、意外と気づきにくいよ。



なんですか?



決算を“その一回だけのイベント”として見てしまうことだ。
■ 決算は「点」ではなく「流れ」で見るもの
多くの初心者は、
- 今回の決算が良いか悪いか
- 前年同期より増えたか減ったか
だけを見て判断します。
しかし本当に重要なのは、
- 3四半期、4四半期と連続してどうか
- 利益率は改善しているか
- 売上の伸び方に変化はないか
といった “流れ” です。



一回の決算だけで企業を評価するのは、テスト一回で成績を決めるようなものだよ。



確かに、それは厳しすぎますね。
■ 単発思考だと判断がブレやすい
決算を単発で見ると、
- 良い決算 → 飛びついて買う
- 次の決算が微妙 → 慌てて売る
という行動になりやすく、売買が増えて成績が安定しません。



決算ごとに右往左往すると、手数料とストレスだけが増える。



まさに私の過去…。
■ 決算を見るときに意識したい視点
初心者が意識したいのは、次のようなポイントです。
- 売上は安定して伸びているか
- 利益率は改善しているか
- 会社の説明と実際の数字にズレはないか
これらを積み重ねて見ることで、「この会社は信頼できるか」 が見えてきます。
■ 決算は「投資判断の材料の一つ」にすぎない
決算は大切ですが、すべてではありません。
- 市場環境
- 業界の流れ
- 金利や為替
こうした要素も合わせて判断する必要があります。



決算だけに振り回されないこと。それが長く続けるコツだよ。



決算は“ヒント”であって“答え”じゃないんですね。
まとめ|決算で負けない人になるために意識したいこと



ここまで見てきたけど、決算で負ける人の行動には、はっきりした共通点があったね。



はい……正直、いくつかは自分に当てはまってました。
決算で負ける原因は、「決算そのもの」ではありません。
決算に対する向き合い方、そして行動とメンタルが結果を大きく左右します。
この記事で紹介してきたNG行動を、あらためて整理してみましょう。
- 決算内容を見ずに、雰囲気や噂で売買してしまう
- 良い決算なら必ず株価が上がると思い込む
- 決算前に全力で仕込んでしまう
- 決算後の急落に耐えきれず、パニック売りする
- 決算を単発イベントとしてしか見ていない
どれも一見すると「やってしまいがち」な行動ですが、積み重なると 決算のたびに資産を削ってしまう負けパターン に入ってしまいます。



こうやって並べると、“全部感情で動いてたな…”って思います。



そう気づけただけでも、大きな一歩だよ。
一方で、決算で大きく負けない人は、次のような考え方をしています。
- 数字は必ず自分の目で確認する
- 株価は「予想との差」で動くと理解している
- 決算前はリスクが高いと割り切っている
- 決算後の値動きを冷静に観察できる
- 決算を“流れ”として見ている
重要なのは、「毎回勝とう」としないことです。
決算はボラティリティが高く、どんな投資家でも読み切ることはできません。



決算プレイは“当てにいくもの”じゃなく、“失敗しにくくするもの”なんだ。



なるほど……勝率より、生存率ですね。
決算シーズンになると、どうしても
「乗り遅れたくない」
「今回こそ取りたい」
という気持ちが強くなります。
ですが、決算に参加しないことも、立派な判断 です。
- 自信がなければ見送る
- 決算後に落ち着いてから判断する
- 長期目線で企業を見る
これだけでも、無駄な負けは確実に減ります。



決算って、もっと怖いイベントだと思ってました。



正しく向き合えば、怖がる必要はないよ。距離感が大事なんだ。
決算は、企業を理解するための大切な材料です。
ただし、それに振り回されてしまっては本末転倒。
決算は「チャンス」でもあり、「罠」でもある。
だからこそ、冷静さとルールを持って向き合うことが、長く投資を続けるコツです。



次の決算は、ちゃんと数字を見て、無理しないで参加してみます。



それで十分。投資はマラソンだからね。



よし、まずは“負けない投資家”を目指します!



うん、それができたら、もう初心者は卒業だよ。











